ダークコメディとブラックココア

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アイリッシュマンはギャングの、終活ツアー

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出典:アイリッシュマン | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

スコセッシ監督が渾身の傑作「アイリッシュマン」です。現代ギャング映画に必要不可欠なロバート・デニーロが主演です。今回も残忍でユーモア担当のジョー・ペンと、なんとアル・パチーノも出演しています。「ゴッド・ファザー」の頃と比べると別人の様に見えてきてしまうんですが、(当たり前ですね。)

1990年公開の、「グッドフェローズ」は今までに10回位見ているのですが映画の雰囲気が、若さがあり明るさもありという感じで癖になるほど見てしまいました。アイリッシュマンは、グッドフェローズから若さと明るさを引いてアル・パチーノを足したという感じです。

今回のアイリッシュマンには、グッドフェローズの時に使われていたオールディーズのサントラも使われていたりして、気持ち的にリンクさせるシーンもありました。 

話的には、ロバート・デニーロ演じるフランク・シーランが、軍隊を終えてからトラックの運転手の仕事をしているのですがマフィアのボスのラッセルと出会い俗に言うヒットマンの裏稼業に身を染めていく過程とその後が描かれています。のちにアル・パチーノ演じるジミー・ホッファのボディーガードも務めて、だんだん関係が深くなり絆も生まれてきます。やがてホッファとマフィアの蜜月も終わり、亀裂が生まれて・・・・・

デニーロやジョー・ペンにCGを使って壮年期を演じているシーンもあります。さみしくなるので、年老いている姿をCGだと思いたいです。悪い事に手を染めたマフィアの実録終活ツアーに参加したような気分にもなります。

けっこう話のボリュームがあって3時間以上あります。人生終盤のはかなさや、せつなさを思わせる映画でもあります。